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ひとり暮らしの桃子さん。おらの今は、こわいものなし。

2020年秋

田中裕子 蒼井 優 東出昌大 / 濱田 岳 青木崇高 宮藤官九郎 田畑智子 黒田大輔 山中 崇 岡山天音 三浦透子 / 六角精児 大方斐紗子 鷲尾真知子 原作:若竹千佐子「おらおらでひとりいぐも」(河出文庫) 監督・脚本:沖田修一

芥川賞&文藝賞W受賞のベストセラーを
「モリのいる場所」の沖田修一監督が映画化!
ひとりだけれど、ひとりじゃない。
孤独の先で圧倒的な自由に辿り着いた75歳、
桃子さんの“進化”の物語。

STORY

75歳の桃子さん、圧倒的に自由で賑やかなひとり暮らし。

主人公は、75歳でひとり暮らしをしている“桃子さん”。
1964年、生まれ故郷を飛び出し、身ひとつで上京してから55年。同じ方言を話す周造と出会い、結婚し主婦となり2人の子供を育て、やっと夫婦水入らずの平穏な日々が送れると思っていた。そんな矢先、突然夫に先立たれ、桃子さんはひとり孤独な日々を送ることに……。
しかし、ひとり家でお茶をすすり、図書館で借りた本を読み、46億年の歴史に関するノートを作るうちに、万事に問いを立ててその意味を探求するようになる。すると、桃子さんの“心の声=寂しさたち”が、ジャズセッションに乗せて故郷の言葉で内から外に湧き上がってきた!
桃子さんの生活は、現在と過去を行き来し、いつのまにか“寂しさたち”との賑やかな毎日に変わっていく―。

COMMENT

okita

監督・脚本 沖田修一

1977年、埼玉県生まれ。01年、日本大学芸術学部映画学科卒業。短編自主製作映画数本を経て、02年、『鍋と友達』で第7回水戸短編映像祭グランプリ受賞。06年、初の長編『このすばらしきせかい』発表。08年、「後楽園の母」をはじめとする数編のTVドラマで脚本や演出を手がける。09年、『南極料理人』で商業映画デビュー。同作は全国公開され、09年度新藤兼人賞・金賞、第29回藤本賞・新人賞、第1回日本シアタースタッフ映画祭・作品賞2位、監督賞などを受賞。12年公開の『キツツキと雨』はドバイ国際映画祭では日本映画として初めて三冠受賞を達成、13年2月公開の吉田修一原作『横道世之介』では、第56回ブルーリボン賞最優秀作品賞、第5回TAMA映画賞最優秀作品賞はじめ日本の映画賞を総ナメにし、国内外で高い評価を得た。18年5月公開『モリのいる場所』でも第10回TAMA映画賞特別賞、第40回ヨコハマ映画賞脚本賞など日本の映画賞を多数受賞し、日本映画界の次代を担う作家として期待されている。公開待機作には上白石萌歌主演『子供はわかってあげない』(近日公開)がある。

コメント

この原作をどうやって映画にするのか、企画をいただいた時、映像化が難しいと思う反面、他にないような不思議な映画になりそうだとも思いました。田中裕子さんとのお仕事は、毎日が刺激的で、緊張もありましたが、桃子さんの、生活の機微のようなものを撮っている時の、あの楽しさを思い返すと、とても素晴らしい時間だったと思います。また、蒼井優さんが、若い桃子さんに丁寧に向かってくださり、監督としては、もう二人の桃子さんを撮りながら、ひたすら感動していたのでした。

tanaka

田中裕子 現代の桃子さん役<75歳>

1955年4月29日生まれ、大阪府出身。NHK連続テレビ小説「マー姉ちゃん」(79)でデビュー。1981年公開『ええじゃないか』『北斎漫画』で第5回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞をW受賞。1983年にはNHK連続テレビ小説「おしん」の主演を務める。同年公開『天城越え』(83)でモントリオール世界映画祭主演女優賞、第26回ブルーリボン賞主演女優賞、第57回キネマ旬報主演女優賞、第38回毎日映画コンクール女優主演賞を受賞。2005年『いつか読書する日』『火火』などで第79回キネマ旬報主演女優賞、第30回報知映画賞主演女優賞、第60回毎日映画コンクール女優主演賞を受賞。2010年には紫綬褒章を受章している。2015年から2018年にかけては舞台「NINAGAWAマクベス」(蜷川幸雄演出)が日本を皮切りに世界5都市で上演。最新の出演作は2019年公開『ひとよ』(白石和彌監督)など。

コメント

スタッフの皆さま キャストの皆さま、お疲れ様でした。今回の撮影では、最初図書館に恐竜の図鑑を借りに行って、小学生のコーナーでしたが、その時からなんだかもう小学生のような気分になりました。 撮影の中で、図画工作の時間がありました。音楽の時間もありました。体育の創作ダンスの時間もあったし、遠足も行ったし。保健かな?湿布の貼り方っていうのもあったような気がします。遠足ではとてもお天気に恵まれてきれいに澄んだ空気の中、雑木林でどんぐりや松ぼっくり拾ったりしました。あのどんぐりや松ぼっくりも寒い冬をくぐって朽ちてゆくんだと思いますが、雑木林にはまた春がやってくるんですよね。私も日々朽ちていくのでありますが、この歳になってこの作品に会えて、沖田監督にお会いできて、嬉しいです。監督の撮影中の一喜一憂される姿が目に焼き付いています。私のこれからの日々に監督のあの姿を思い出してニヤニヤできる事が、私にとっての小さな春になりそうです。皆さま、ありがとうございました。

aoi

蒼井優 昭和の桃子さん役<20歳~34歳>

1985年8月17日生まれ、福岡県出身。『リリイ・シュシュのすべて』(01)のヒロイン役で映画デビュー。『花とアリス』(04)、『ニライカナイからの手紙』(05)、『フラガール』(06)などで主演を務め、『フラガール』で第30回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞をダブル受賞したほか、国内の映画賞を総なめにした。近年の主な映画出演作に、『オーバー・フェンス』(16)、『アズミ・ハルコは行方不明』(16)、第41日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)、『斬、』(18)、『長いお別れ』(19)、『宮本から君へ』(19)、『ロマンスドール』(20)など。公開待機作に『スパイの妻』(10月16日公開予定)、『るろうに剣心 最終章 The Final』、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』(2021年GW公開予定)がある。

コメント

「田中裕子さん主演、沖田修一監督作品」という、何があっても映画館で観たい作品に、自分も携わらせていただけたこと、心から嬉しく思います。私は、田中裕子さんが演じられる「現代の桃子さん」の、20代と30代パートで出演し、現代パートでは桃子さんの脳内の声をやらせていただきました。この作品は桃子さんという1人の女性のお話ですが、映画をご覧になられる方、皆さんのお話でもあると思います。桃子さんの今に想いを馳せたり、娘、直美の言動に自分を重ね反省したりしながら撮影を進めていました。1人の人生にスポットをあてた作品でありながら、壮大で奥行きのある、ユーモア溢れた作品になっていると思います。オファーをいただいた時から、早くこの作品を観たくてたまりません。田中裕子さんとご一緒させていただくことも夢でしたので、世界中に自慢したいくらい幸せです。

原作 若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』(河出文庫)

1954年、岩手県遠野市生まれ。
遠野で育ち、子どもの頃から小説家になりたいと思っていた。岩手大学教育学部卒業後は、臨時採用教員として働きながら教員採用試験を受けるが、毎年ことごとく失敗。目の前が真っ暗になるほど落ち込む中で夫と出会い、結婚。
30歳で上京し、息子と娘の二児に恵まれる。都心近郊の住宅地で子育てをしながら、深沢七郎、石牟礼道子、町田康、河合隼雄、上野千鶴子の本を愛読していた。
55歳のとき、夫が突然、脳梗塞で死去。悲しみに暮れ自宅に籠る日々を送っていると、息子から「どこにいても寂しいんだから、外に出たら」と小説講座を勧められ、通いはじめる。主婦業の傍ら本作を執筆し、2017年、第54回文藝賞を受賞しデビュー。
2018年1月、同作で第158回芥川賞を受賞する。

コメント

『おらおらでひとりいぐも』が映画になるなんて夢のようです。ましてあの田中裕子さんが主役だなんて!!同世代、大好きな女優さんです。桃子さんが大勢の人を介してもう私の手の届かないところに大きく羽ばたこうとしています。作者として何より嬉しいことです。

原作情報